トート・タロット　「技」を学ぶ

14  art 「技」融合　調和

　　〜相反するものや事柄を統合する〜

二面性や2つの対立要素を表す「２」と統合された意識を表す「７」をかけると「１４」になります。これにより「相反する物の統合」や「新しく生き直す」のような意味があります

また「１」と「４」を足すと変化を表す「５」になり、通常の「５」は外側に向かい変化しますが「１４」は「１０」（５＋５）足す「４」なのでこの変化が内側に向かいます

自分の考え方などを内側に浸透させていきうまく一つにまとめ上げていく数字と言えます

生命の木ではティファレト（美）とイエソド（基礎）つなぐ「サメク」というパスが割り当てられます

ヘブライ語でサメクは「支柱」という意味で数字は「６０」を表します

支柱は支える物であり、聖なる場所の入り口ともされています

公平や均一性、相互依存・平等などの意味合いがあります

２本の支柱を思い浮かべるとウエイト版タロットの女教皇にもソロモン神殿の柱が描かれていますがこれは対立要素を意味します（二面性、男と女など）

また「６０」倍の祝福を指す状態を示すとも言われています

占星術では射手座が割り当てられています

射手座は柔軟さや応用力を用いて発展させようとする星座でもっと広く、もっと高くと意識を高めようとします

思想や哲学、精神性に関する事を表す星座でもあります

探究心・冒険心、スピード・向上心・向学心・情熱家・理屈っぽい・哲学的などのキーワードが挙げられます

人物は顔が二つあり、6個の胸がありますがローマ神話の月と狩人の女神ディアーナとされディアーナはギリシャ神話のアルテミスと同一視されています

恋人のカードで結婚式をしていた黒のキングと白のクイーンが融合した姿で描かれており、これは男性性と女性性が融合した形の両性具有の人物です

腕も互いに入れ替わり黒い腕は火を表すたいまつを持ち、白い腕は水を表す杯をもち、相反するものを釜に注いでいます

また金色の釜の左右に獅子と鷲が描かれていますが本来なら獅子が赤で鷲が白で描かれますがこのカードでは色が入れ替わっています

これらは全て対極的なもの、相反する物事の統合を表しています

これはそれぞれの個性を消す事なく調和させる高度な技であり錬金術の匠の技と言えます

背景の光の中にラテン語で「大地の内部を調査せよ。浄化により賢者の石（完全な物質を作る媒体）を探し出すべし」と書かれています

2つの顔を持つ時人物	両性具有　男性性と女性性の融合
6個の胸	養育力
金色の釜	骸骨とカラスが描かれ腐敗を表し、死と再生の循環を意味する
矢と虹色の光	覚醒した魂・ヘブライ語の支柱も意味する
光の中のラテン語	錬金術の三原質の均衡のとれた混合
緑の服	生命力
色が反対の獅子とワシ	相反する物の融合
全体	相反する物の融合　錬金術における匠の技

今あるもの、今ある現実をどう使うかが問題解決につながる事を教えてくれているカードだと思います

例えて言えば今、冷蔵庫の中にある余った食材だけで夕飯を作るというイメージです

意外と美味しいものが作れたり、新しい発見があったり

でもそれで美味しいものを作るにはそれなりの経験や知識が必要です

経験や知識を使い、与えられた条件でクリアを目指す「匠の技」です

もう一つはうまく調和することでの問題解決も意味しています

相反するものやその他のさまざまな要素を一つの調和させた状態にまとめることで思った以上の事柄やものになる

例えばチームで行うスポーツはその代表的なものかと思います

それぞれの違った個性をどう活かすか監督の腕の見せ所です

統合して一つにまとめ上げていくカードになります

トート・タロットでは基本逆位置は読みませんが周りに出たカードや状況に応じてポジディブにもネガティブにも捉えていきます

一つの物事であってもいろいろな角度からみて捉え方が違うのと一緒です

カードのイメージからご自分でいろいろ考えてみましょう

統合・調和・バランス・まとめ上げる・色々試す・チームワーク・分かり合える・創意工夫・そつなくこなす・多様性・集中力・妥協・神経を使う

自由な発想で取り組む

それぞれの個性を生かす

身近なことで問題が解決する

妥協も必要

発明家をイメージさせるカードだと感じましたが発明家の方も色々知識を得た上で失敗を繰り返し一つの発見を生み出します

このカードが出たら色々試すことにより思った以上のものを得ることができるかもしれません

何か参考になれば幸いです